静岡県でエコキュートを買うなら？おすすめの方法や注意点、利用できる補助金制度などを解説

静岡県でエコキュートを購入する場合は、住んでいる地域の気候や補助金制度を知っておきましょう。

住んでいる場所に適していないエコキュートを購入してしまうと、故障するリスクが高まり、期待していたほどの節約効果を得られない可能性があるからです。

そこで今回は、静岡県でエコキュートを購入する場合のおすすめの方法や注意点、利用できる補助金制度などをわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。

静岡県とは？

静岡県は日本の中部地方に位置し、太平洋に面した細長い地形が特徴の県です。

伊豆半島、駿河湾、遠州灘といった海に面した地域と、富士山や南アルプスなどの山々を抱える内陸部が共存しており、地形の変化に富んでいます。

気候は全体的に温暖で、冬でも雪が少なく比較的過ごしやすいのが特徴です。特に沿岸部は太平洋側気候に属し、冬は晴天が多く乾燥しがちですが、夏は湿度が高く蒸し暑い日が続きます。

一方、山間部では気温が大きく下がることもあり、特に朝晩の冷え込みや積雪のリスクを考慮しましょう。

静岡県でエコキュートを利用する場合の注意点

静岡県は全体的に温暖な気候で、平地や海沿いの地域では積雪のリスクがほとんどありません。

しかし、富士山周辺や中山間地域では冬季に路面凍結や積雪が見られるため、寒冷地仕様のエコキュートや配管の凍結防止対策が必要です。

また、沿岸部では潮風による影響も無視できません。潮風にさらされると機器の腐食が進みやすくなるため、建物の背面に設置したり、塩害地仕様の製品を選んだりする工夫が重要です。

さらに、近年、静岡県では年間降水量に大きな変化がないにもかかわらず、短時間に集中して降る傾向が強まっています。

ゲリラ豪雨や河川の氾濫によってヒートポンプユニットが浸水すれば、故障や漏電のリスクも高まります。被害を防ぐために、ヒートポンプユニットを架台の上に設置するなどの浸水対策も併せて検討しましょう。

静岡県でエコキュートを使った場合のランニングコスト

次の表は、静岡県の御殿場市と浜松市で、4人家族が同じ条件でエコキュートを使用した場合のランニングコストをシミュレーションしたものです。

御殿場市は標高が高く、冬の冷え込みが厳しい地域であるため、12月から3月にかけてのランニングコストが顕著に高くなっています。

一方で、浜松市は太平洋沿岸の温暖な地域で、年間を通じて比較的安定したコストで運用が可能です。

それでも、御殿場市の年間ランニングコストは約4.5万円程度にとどまっており、一般的なガス給湯器のランニングコストが10万円程度なのを考えると、エコキュートへの買い替えによって年間数万円以上の光熱費削減が期待できます。

地域差を踏まえて適切な機種を選べば、より高いコストパフォーマンスを得られるでしょう。

静岡県でエコキュートを購入する場合のポイント

静岡県でエコキュートを購入する場合のポイントとは、主に以下の通りです。

• 価格を比較する
• 設置スペースを確認する
• 住んでいる場所の気候に合わせる
• 台風対策を考える

それぞれ、順番に解説します。

価格を比較する

静岡県でエコキュートを購入する際は、複数の業者や購入方法を比較して、価格やサービス内容をしっかり確認することが大切です。

一般的に、エコキュートの本体と工事費を含めた初期費用は40万円〜70万円が相場です。

一方、ガス給湯器の初期費用は15万円〜25万円程度と安価に見えますが、長期的に見るとランニングコストの差が大きくなります。

例えば、ガス給湯器の年間ランニングコストが10万円程度かかるのに対し、エコキュートなら4万円前後に抑えられるため、仮に初期費用の差が40万円あっても、10年間使い続ければ差額を回収でき、さらに節約効果が得られます。

また、静岡県では国の補助金制度「給湯省エネ2025事業」や市町村ごとの助成制度を活用できます。初期費用を抑えることができれば、ガス給湯器との差額の回収にかかる時間が短くなるため、事前に調べて賢く導入しましょう。

設置スペースを確認する

静岡県の住宅は、浜松市や静岡市などの都市部では敷地が限られたコンパクトな住宅が多く、逆に山間部や郊外では広めの敷地を持つ住宅も見られます。

エコキュートは「ヒートポンプユニット」と「貯湯タンクユニット」の2つの機器を屋外に設置する必要があるため、あらかじめスペースの確認が重要です。

特に都市部の狭小地では、設置場所の確保が難しい場合もあります。

ただし、専門業者に依頼すれば現地調査を行い、家の構造や敷地の形状に合わせて最適な機種や設置方法を提案してくれます。スリム型や薄型タンクなど、省スペース向けのモデルも選択肢に入るでしょう。

なお、ネット通販などで本体のみを購入する場合は要注意です。実際に搬入・設置できるか、寸法や搬入経路をしっかり確認しておかないと、設置不可や追加工事の原因となる恐れがあります。

スムーズな導入のためにも、設置環境の事前確認を徹底しましょう。

住んでいる場所の気候に合わせる

静岡県は全体的に温暖な気候ですが、富士山周辺や中山間部では冬場に積雪や凍結が見られることがあります。

また、沿岸部に住んでいる場合は、潮風の影響を受けるリスクもあるため、地域ごとの気候に合わせてエコキュートの仕様を選ぶことが大切です。

エコキュートは、以下のように用途別に仕様が分かれています：

気温が氷点下になる地域では寒冷地仕様、海風が強い地域では塩害地仕様を選ぶことで、故障や劣化のリスクを抑えられます。

さらに、静岡県では近年、大雨が短時間に集中する傾向が強まっており、川沿いや低地に住んでいる方は、浸水対策も重要です。ヒートポンプユニットを架台の上に設置することで、水没リスクを低減できます。

静岡県でエコキュートを設置する場合は、地域の特性に合わせて、耐久性や安全性に優れた機器を選びましょう

静岡県でエコキュートを買うおすすめの方法

静岡県でエコキュートを購入する際には、主に以下の4つの方法があります。

• 専門の業者
• ECサイト（ネット通販）
• 家電量販店
• 街の電気屋さん

それぞれの購入方法には、特徴的なメリットとデメリットが存在します。以下の表で比較してみましょう。

表を見ても分かるように、それぞれの購入方法に一長一短があります。

例えば、ECサイトは本体価格が安く見えるため人気がありますが、設置工事が別途必要だったり、家の環境に合わない機種を選んでしまったりするケースも少なくありません。

また、工事業者とのやり取りも自分で行う必要があり、トラブルが発生する可能性もあります。

一方、「専門の業者」は静岡県内の住宅事情にも精通しており、事前に現地調査を行ったうえで、最適な機種や設置方法を提案してくれます。

施工からアフターフォローまで一貫して任せることができ、価格も比較的安い傾向にあります。

特に静岡県は、鹿児島県、高知県、和歌山県に次いで台風の上陸回数が多い県で、最近は大雨による浸水被害が発生しやすいです。水や雨に関するノウハウを持つ専門の業者のサポートを得られれば、安心できます。

静岡県でエコキュートを購入する場合に利用できる補助金制度

エコキュートは省エネ性能に優れた給湯器のため、国や自治体が補助金を出す傾向があります。

2025年度時点で静岡県に住んでいる方がエコキュートを購入する場合に利用できる補助金制度は、大きく分けて次の2種類です。

• 国の「給湯省エネ2025事業」
• 静岡県内の市が行っている補助金制度

それぞれ、順番に解説します。

国の「給湯省エネ2025事業」

「給湯省エネ2025事業」は、家庭の省エネ化を推進するために国が実施している補助金制度で、高効率な給湯器を導入する家庭を対象に費用の一部を支援しています。

対象機器であるエコキュートを購入した場合、基本の補助額は6万円ですが、一定の条件を満たすことで最大13万円まで補助が増額されます。

この制度は全国対象であり、静岡県に限らず、どの都道府県に住んでいても利用可能です。

ただし、申請は機器を登録された事業者から購入・設置することが前提となるため、購入前に対象業者かどうかの確認も必要になります。

また、補助金制度は予算に達し次第受付が終了するため、エコキュートの導入を検討している方は、早めに申し込みましょう。

静岡県内の市が行っている補助金制度

2025年度時点で、静岡県内の市が行っているエコキュートに関する補助金制度は以下の通りです。

それぞれ、順番に解説します。

熱海市の補助金制度

熱海市では「新エネルギー機器設置費補助金」として、エコキュートの設置に3万円の定額補助を行っています。申請のハードルが比較的低く、熱海市内に所有・居住している住宅に設置することが主な条件です。
ただし、設置前に申請し、交付決定を受けてからでないと着工できません。

また、熱海市が行っている「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス推進事業費補助金」との併用はできませんが、「給湯省エネ2025事業」との併用が可能です。

静岡県熱海市に住んでいる方で、エコキュートを購入したい場合は両方の補助金を申し込んでみましょう。

袋井市の補助金制度

袋井市が実施しているのは、「住宅省エネルギー化改修等補助金」です。
本補助金制度は、年間のエネルギー消費量が実質ゼロになるZEH住宅レベルの省エネ性能を満たす大規模改修に対して、経費の23％、最大102.5万円の補助が受けられます。

ただし、対象となるのは50㎡以上の改修を伴う工事であり、エコキュート単体での導入だけでは補助の対象になりません。

また、設計図面の提出や建築士の関与が求められるなど、申請にかかる手続きはやや複雑です。

静岡県袋井市で「断熱リフォーム」と「エコキュート」のような複合的な省エネ改修を検討している方はチェックしましょう。

富士市の補助金制度

富士市では「市民ゼロカーボンチャレンジ補助金」の一環として、エコキュートに対して最大23万円（補助対象経費の1/2）の補助が受けられます。

対象となるのは、既存の給湯器と比較して、年間のCO₂排出量を30%以上削減できる機種です。

本補助金制度の特徴は、補助金額が比較的大きいことと、省エネ効果を計算する必要があることです。また、申請には、着工前に事業計画書を提出して承認を受けることが必須であり、施工後は完了報告とともに詳細な書類を提出する必要があります。

なお、富士市の補助金は国の補助金と併用できないため、「給湯省エネ2025事業」との併用ができません。

「給湯省エネ2025事業」は条件を満たしたエコキュートなら最大13万円まで補助を受けることが可能です。

一方、本補助金制度は補助対象経費の1/2という条件はありますが、上限が23万円となっており、「給湯省エネ2025事業」よりも大きな金額になります。

そのため、富士市に住んでいて上限23万円まで達するエコキュートを購入するなら、「市民ゼロカーボンチャレンジ補助金」を活用しましょう。

まとめ

以上が、静岡県でエコキュートを購入する場合の解説になります。

静岡県は全体的に温暖ではありますが、山間部では積雪、沿岸部では潮風のリスクがあり、最近は大雨による浸水被害の対策も必要です。

気候による問題を解決するためにも、専門の業者からエコキュートを購入しましょう。

専門の業者なら、豊富な知識から適切な機種を選ぶことができ、必要な追加工事や対策のアドバイスなどを受けることが可能です。

「でんきの扉」は知識や経験が豊富なスタッフが対応いたします。品質には厳しい基準を設け、信頼性の高い製品を提供しているので、エコキュートの購入を検討している方はご相談ください。